ピーターの法則の本当の被害者とは

ピーターの法則は、階層型組織では人が昇進を重ね、やがて能力を発揮できない地位に到達するという経験則である[1]。この表現は、役職者を「無能」と評価する言葉として使われやすい。しかし、人が昇進した瞬間に知識や判断力を失うわ … 続きを読む

終了コードをあらためて考察する

シェルスクリプト、Python、Ruby のプログラムは、処理を終えると呼び出し元へ数値を返す。cron、CI、監視、デプロイでは、その数値が次の処理へ進むか、停止するか、通知するかを決める。そのため、終了コードへ詳しい … 続きを読む

カテゴリー tech

刑法について考える

犯罪行為が、遺伝、発達、家庭環境、教育、貧困、社会的排除、本人の判断、その場の状況といった条件の連鎖から生じるなら、国家は何を根拠に行為者へ苦痛を課せるのか。因果から独立した自由意志を否定しても、行為の帰属、被害の事実、 … 続きを読む

ネコは本当に液体なのか

箱や洗面台に収まったネコを見ると、身体が容器の形へ流れ込んだように見える。「ネコは液体である」という言い回しは、この印象を短い言葉で共有するために生まれた。しかし、ネコの身体全体を一つの物質相として液体に分類することはで … 続きを読む

理解とは何か

「わかった」という感覚は、対象を正しく理解した証明ではない。説明の断片がつながり、記憶や推論にかかる負荷が下がり、次の行動を選べるようになったとき、人は理解が成立したと判断する。しかし、誤った説明でも一貫して見えれば、同 … 続きを読む

ネコは宇宙と交信しているのか

ネコが誰もいない方向を見つめ、耳だけを動かすことがある。人間には原因が見えないため、その行動は「何かと交信している」ように見える。しかし、観察できない原因を超常的な通信で補う必要はない。ネコと人間では、受け取れる刺激と、 … 続きを読む

続:わたしたちの祖先は曹操か

「曹操の血は日本に入っているのか」という問いは、物語としては強い一方で、史料の性質上、断定が難しい。以前の記事「わたしたちの祖先は曹操か」は、この難しさを正面から受け止め、「祖先は世代を遡るほど共有されやすい」という統計 … 続きを読む

浅草で外人を罵倒する

1. 背景 舞台は東京下町・浅草。観光地としての顔が強い一方で、店の内側に入ると、いまだに「個人商店の密度」が高い街である。決済端末を導入している店も確かに存在するが、チェーン店のように「どこでも同じ」というわけではない … 続きを読む

生きているとはどういうことか

本稿の中心仮説は、生命・自己・意識・死を、特定の物質の種類ではなく「自己を保つために状態を更新し続ける仕組み(更新構造)」として統一的に理解できる、という一点に置く。さらに、死の本質は停止そのものではなく「更新を再開でき … 続きを読む